石原 直樹 AdWords API チーム

AdWords API の新しいバージョン v201101 がリリースされました。

この新しいバージョンでは、レポートがより効率的に取得できるようになり、キャンペーンエクスペリメント、最新の広告関連機能が実装されています。これらの変更は AdWords API フォーラムや開発者向けイベントで、新しいサービスへの要望に基づきアップデートされました。以下に主だった新しい機能のご紹介をいたしますが、新機能をすべて網羅したドキュメントをご確認したい方は v201101 のリリースノート (英語)をご覧ください。

v201101 の特徴
  • 複数クライアントのレポートを容易に取得 (未公開機能) : ReportDefinitionService は My Client Center (MCC) クロスクライアントレポートをサポートしています。これは非同期に行われます。ReportDefinition の型には二つのフィールドが追加され、クロスクライアントレポートを取得する際の指定に使用します。すべてのレポートタイプはクロスクライアントレポートで使用するフィールド値が追加されています。さらに、Geo Performance, Demographic Performance, Ad Extensions Performance,  Destination URL and Creative Conversion というレポートが追加されています。レポートタイプの詳細についてはこちらのページ (英語)をご覧ください。
  • 単一のジェネリックセレクタの導入で、データコントロールやフィルタリングが便利に : 多くのサービスでオペレーションを行うのに、従来のようなサービスごとのセレクタではなく、ジェネリックセレクタを使用することができます。ジェネリックセレクタにより、返されるデータをコントロールしやすくなりますし、ほとんどのフィールド値に関するフィルタリングやソーティング、ページングの指定ができます。今までお使いのコードからの移行に関しては、Selector Migration Reference をご覧ください。
  • キャンペーンエクスペリメント :  AdGroupAd タイプ内の ExperimentData を使用して実験的に広告を試すことができるようになりました。新しい一連のレポートフィールドにより、広告主様のパフォーマンスが実験ではどのようになるかを見ることができます。広告グループのパフォーマンス、キャンペーンのパフォーマンス、キーワードのパフォーマンス、手動プレースメントのそれぞれにはコントロール(元々の設定)パートと、実験パートのフィールドがあります。それに加え、それらの統計を表すレポートのフィールド値の変化がどれくらい重要なのかを見ることもできるようになっています。キャンペーンエクスペリメントに関する詳細はこちらの記事 AdWords Campaign Experiments (英語) もご参照ください。
  • 必要なターゲットのロケーションの使い分け: 新しいキャンペーンのタイプのセッティングとして GeoTargetTypeSetting が追加されました。これにより、ジオターゲティングが可能になりました。ユーザ様の物理的な場所と検索の中でのターゲットの場所を別々にすることができます。
  • インタレストベース広告 (未公開機能) : AdWords API は、インタレストベース広告を ConversionTrackerService で実装します。これにより、新しいコンバージョンイベントを作成し、JavaScript タグを取得して新たなリストに追加することができます。この機能は数週間以内にリリースされる予定です。

以前のバージョンのサービス提供終了について
v201101で実装されているのと同等の機能は今後サービス提供終了となります。
  • API バージョン13 (ReportService と TrafficEstimatorService のみ), v200909, v201003, v201008
  • BidLandscapeService (DataService へ移行)

これらの機能のサービス提供終了は 2011 年 8 月になります。

AdWords API の新しいバージョンがリリースされるたびに、AdWords API client libraries (英語) をご覧になることをお勧めいたします。もし質問等ございましたら、AdWords API forum (英語) にてお知らせください。